暑中お見舞い申し上げます。
7月最後の週末、札幌で統合医療と機能性食品に関する国際会議がありました。統合医療とは西洋医学に東洋医学などの伝統医学を融合させた、EBMというよりは経験から得られたものを大事にする、補完・代替医療ともいわれるものです。そこにはいわゆるサプリメントが登場し、さらにはアロマテラピー、鍼灸も入ってきている。今回の会議は、免疫力を賦活させる効果があると期待される機能性物質の基礎と臨床の検証がなされました。海外からの参加は、アジア地区が多い中で欧米からもたくさんの研究者が参加し、避暑を兼ねた札幌ツアーで盛り上がっていました。
健康食品やサプリメントといわれているものは、今やTVのコマーシャルで盛んに宣伝されていて、その経済的効果は図りしえないようですが、医学的な根拠に乏しいことから薬品ではなく食品扱いになっている所以です。薬品扱いとすると、薬ですから大変な準備と薬効を示す基礎データー、さらには臨床試験、臨床治験、という大きな壁を乗り越えないといけません。一方、健康をサポートする(病気の治療ではない)目的で作られた保険機能食品と言われるものは、健康増進法や食品衛生法の規制下にあり、特定保健用食品と栄養機能食品に分けられているようです。これらの保健機能食品は多くの健康食品のなかで、国の定めたある一定の基準を満たしたものであり、特定保健用食品(トクホ)は表示マークもあって、一般化しています。とはいえ、健康食品、機能性食品、サプリメントなど、表示自体が混乱していて、全貌を掴むのは難しいところです。
さて、北海道ですが、広報によると、道は、「北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区」における国との協議を経て、加工食品に含まれる機能性成分について、健康でいられる体づくりに関する科学的な研究が行われた事実を認定する「北海道食品機能性表示制度」を平成25年4月1日からスタートさせました、とあります。食品衛生において国の規制が厳しい中で北海道が独自に作った制度であり、北海道らしさが感じられます。北海道版トクホということなのでしょうか。という背景のなかでの国際会議でしたが、本論は複雑なので、また利益相反になるのでこの位にしておいて、表題のツアーに移ります。
ツアーというのは札幌の後に洞爺湖まで足を延ばしたという意味ですが、今回は自転車ツアーにも挑戦しました。本州の猛暑をさけて涼しい札幌で自分のロードバイクで走ろうということです。札幌は市内や郊外にサイクリング専用道路を含めたコースがあって、市も応援しているようです。さて、自転車をどう運ぶかで思案しましたが、宅配ではなく飛行機の携帯品として預けるのがお金もかからないということで、トライアスロンの選手が使うようなしっかりしたロードバイク用輪行バッグを購入しました。結構の大きさですが、前もって連絡をしておけば飛行機に預けることが出来ます。伊丹で預けて新千歳でもらい(回転台ではなく直接手渡ししてくれます)、あとは市内行バスでホテルまで運ぶという段取りです。何とか痛まずにホテルで組み立て(ホイールを着けるだけ)も完了。
初日の午前中(午後から会議)はまずまずの天気で、朝6時ごろにスタートして豊平川河川敷のコースを南へ、少し行くと真駒内公園につき、ここから一般道を下って札幌市を大きく迂回するコースを取りました。帰りは新札幌の近くから市内に向い、途中は大谷地というあたりで朝食、その後、以前は鉄道路線であった自転車専用コース(白石サイクリングコース)を使っての帰りとなりました。10時ごろに市内に帰り、時間があったので丸山公園を回ってホテルへ。幸いこの頃に丁度雨が降ってきました。走行距離はGPSを使ったナビで78キロほどでした。涼しいので何とか走れましたが、関西では熱中症ものでしょう。
洞爺湖は翌日の夕方にバスで入り温泉を楽しみ、翌日は午前中サイクリングで午後に新千歳空港へ移動、18時過ぎの大阪行で帰る予定でした。日曜の天気は大荒れで、雨風が強く、洞爺湖の花火大会も中止になっていました。ところが翌日は快晴、自転車日和になりました。目指すは今回の目玉である洞爺湖一周です。この日も6時前に朝食前ですがホテルを出て、反時計回りに湖畔を走りました。信号もなく、車のほとんど走っていなくて、専用道路という感じです。左側の湖畔を眺めながら、幾つかあるキャンプ場や芸術的オブジェも楽しめ、あまりアップダウンもない約40キロのコースでした。温泉街の丁度向かい側の記念公園で、コンビニで買ったパンを朝ごはん代わりに食べて少し休憩、約二時間の快適な洞爺湖一周でした。
その後は、もともとは昼前まで昭和新山や周りを楽しむ予定でした。しかし帰りが早かったので、観光組のバスに間に合うことから、まずは自転車の輪行バッグへの収納(これで汗をかきました)、その後は屋上に近い展望風呂で走ってきた洞爺湖を眺めて至福のひと時。何とかバス組の出発(9時半)に間に合って、後は登別の近くの自然公園を巡って帰途につきました。もとの予定ではJR洞爺湖駅から空港までまさに輪行としていたのですが、駅の階段を重い(12キロ程度)輪行バッグを担いでの苦行(?)が避けられて、観光を兼ねたバスでのんびりと空港まで帰れて良かったです。洞爺湖一周でもう終わりとした決断が良かったと自分で納得しました。
走行マップと幾つか写真を載せさせてもらいます。神戸に帰ったら夏の盛りで、連日猛暑です。なんとか体調を崩さずにきましたが、油断しないで後1か月を乗り切りたいと思います。皆様も体調管理にお気をつけてください。