リオデジャネイロオリンピックで日本中が沸いた8月も今日で終わります。最後になって異常な経過を取った大型台風10号による東北・北海道での大きな被害が刻々と報道されています。我が国は毎年のように大雨と洪水・土砂崩が起こっていて自然災害の恐ろしさを目にしています。猛暑の後の秋を間近に迎えるにしては心が休まりません。洪水による被害が早く収束することを祈っています。
リオデジャネイロオリンピックは日本チームのメダルラッシュで大いに沸きました。最後の男子陸上の100x4メーターリレーの銀メダルは感動的でした。金メダルに匹敵する結果でしょう。柔道は男女ともお家芸としての伝統を復活させてことも良かったと思います。テニスの錦織圭選手がナダルを破っての銅メダルも興奮させました。女子バスケットも頑張り、体格的に大きな差がある競技での躍進も印象的でしたし、惜しくもメダルには届かなかった競技も女子体操など沢山あり、チームジャパンの全ての選手に拍手を送りたいと思います。
オリンピックで毎回思うのですが、TVの役割を今更どうこう言うつもりはないとはいえアナウンサーのメダル-メダルと叫ぶ過熱報道も鼻につきます。メダル獲得、それは大変なことで素晴らしいですが、金メダルは10数人しか取れない現実があるし、メダルに届かなかったが精一杯力を出した選手が沢山いるわけです。メダリストを支えた多くの選手にも光を当てて欲しいと思います。若い人には次がある訳ですから。とはいえ、心配されたリオでのオリンピック開催も大成功で、日本のメダル獲得も史上最高でしたし、めでたしめでたし、でした。また勝者の掲げる日の丸の美しさにも感動しました。さて次の東京はどうなるのか、今から気掛かりです。
ロンドンの時も書いたのですが、私の拘りの一つは日の丸への寄せ書きです。応援席ではありますが、多くの日の丸が振られる中で何か異様な日の丸が目に付きます。地元や会社の応援者が名前やメッセージを白地に隙間なく書いた寄せ書き日の丸です。現地に応援にいけない人の心がこもっているのでしょうし、選手も心強い応援と思います。必勝と書いた日の丸の鉢巻きも定番です。私は右翼ではありませんが、国旗は国旗であって寄せ書きをするものはないと単純に思います。せっかく美しい白地に赤が台無しです。君が代を替え歌で歌っているようなものです。太平洋戦争では戦地で故郷の人の寄せ書きされた日の丸を振る日本兵の写真と交錯して、日本と戦った国の年配の人たちはどう感じるでしょうか。日本人はオリンピックもかっての戦争と同じ悲壮感のある自己犠牲の思考なのかと思ったりします。考えすぎかと思いますが、昨日の朝日新聞の投書欄にも71歳の方が「日の丸に戦争連想」として同じような意見を書かれています。そういう視点は別にしても、美的感覚からも日の丸の白地は無垢でないと引き立ちません。東京オリンピックでは日の丸への寄せ書きがないすっきりした国旗が美しい応援になるよう願っています。
この夏はTVの歴史ものに触発されて唐津や大垣の写真を紹介しましたが、締めは福井県勝山市にある白山神社平泉寺です。福井市にある福井循環器病院を訪問した際に、大橋博和理事長(教室の同門で前院長)に良いところがあると連れて行ってもらいました。永平寺は有名ですが、その近くで観光客もまばらで、ひっそりとしたなかで素晴らしい杉木立と美しい苔の絨毯に目を見張りました。写真スポットとしては知る人ぞ知る、ではないでしょうか。暑さを忘れる一時でした。因みに福井循環器病院は別名福井心臓血圧センター、となっています。心臓血圧センターという名称は東京女子医科大が元祖です。心臓外科の黎明期の我が国を代表する外科医が榊原 仟先生ですが、先生は東大から東京女子医科大に行かれて心臓外科を始められた方です。50年ほど前は福井や日本海側には心臓外科の施設がなく、榊原 仟先生が福井ご出身であったことから福井の地元の方々が先生をお呼びして手術をしてもらうべく作った病院がルーツです。今や北陸地方有数の心臓血管センターになっています。 ということで8月は終わりとします
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