ブログ終了と言いながら往生際の悪いことです。ここ数日のメディアにこれまでの課題事項について大事な記事や放送がありましたので要点だけ述べます。
1)ドナー不足について。読売新聞が取り上げていた海外の臓器斡旋について、このほど当該者に8か月の実刑判決が出ました。被告は控訴するということで、当分結論はつかないでしょうが、この問題を契機にドナー不足へ社会の目(メディアの目といった方がいいでしょう)が向いてきたことは歓迎されます。同時に、読売新聞によると(令和5年11月29日夕刊)厚労省がやっとドナー不足対応の実際の施策を打ち出したということです。拠点病院と地域の病院の連携を進めて脳死ドナーの掘り起こしをするということで来年度に進めるようです。これはこれで結構ですが、どうして臓器斡旋の法的不備が突かれるまで行政は動かなかったのか、という疑問は残ります。今回の動きは国会議員(議連)の働きかけによるということですが、どうして臓器移植関係のアカデミアが今回も黙っているのでしょうか。当事者責任を問いたいです。
2)医師の働き方改革。NHKのクローズアップ現代(11月29日放送)でこのテーマが取り上げられ、現場の医師(特に若手)の負担が大きいことが紹介されていました。これは改めて報道する話でもないのですが。大学病院の対応が紹介されていました。大学病院が医師の勤務を働き方改革にわせると、それまで出来ていた地域の病院に医師の派遣が出来なくなる、医局に戻す医師が増える、という話です。かっての初期臨床研修制度導入の時を思い出させる話です。これは本末転倒と言われても仕方のない対応で、働き方改革と病院病院経営を如何に両立させるかが、文科省、厚労省、公立病院に問われていると言えます。
一方、新潟市民病院では外来体制を見直して、外来患者を地域に戻す、逆紹介を進めて効果を上げているということです。我が国の大学病院の外来については私も予てより問題提起(資源の無駄使い)をしており、国立大学の外来診療は抜本的に見直すべきで、働き方改革に合わて実行に移すべきチャンスであると発信してきました。新潟市民病院の対応に拍手を送ったわけです。直近でも身近の大学病院の院長先生に、大学病院では「従来の外来診療は止めます宣言」を出してくださいと具申しているところです。
といったところで追加発言は一先ず終わりです。
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